異種材料の粒子を共存させ、新たな機能を付与する技術
複合めっきは、通常の金属めっき皮膜の中に、潤滑性や硬度、耐摩耗性などを向上させるための微細な粒子(フッ素樹脂、セラミックなど)を均一に分散・共析させた、高機能なめっき技術です。
主な特徴と用途
・機能のカスタマイズ性: 分散させる粒子の種類や量を調整することで、目的に応じた様々な機能を付与することが可能です。
・耐摩耗性の向上: 炭化ケイ素(SiC)などの硬質粒子を共析させることで、めっき皮膜の硬度と耐摩耗性を飛躍的に向上させることができます。自動車のエンジン部品(シリンダーやピストンリング)や、高い耐久性が求められる機械部品に利用されます。
・潤滑性(自己潤滑性)の付与: フッ素樹脂(PTFE)などの固体潤滑剤の粒子を共析させることで、自己潤滑性を持つ皮膜を形成できます。これにより、無給油での摺動や、摩擦・摩耗の低減が実現され、OA機器の部品やカメラの機構部品などに活用されています。
・その他の機能: その他、耐熱性を向上させるためのセラミック粒子や、導電性を付与するための粒子を分散させることも研究されています。
複合めっきは、単一の金属皮膜では得られない高度な特性を実現するための技術であり、様々な産業分野で製品の高機能化に貢献しています。
